ロックンロールレコード~お茶の間に間に~のブログ

ロックンロールのレコードのお話し

誰がために箱は鳴る

名機の誉れ高い

大型のスピーカー

オーディオ史に

その名を刻む

ヴィンテージスピーカー

 

これが驚くほどに

日本中のそこかしこで

個人宅で所有されているようで

お店に来られるお客さん達も

名だたる名機をお持ちだと

ちょいちょい耳にする気軽さに

ちょくちょく驚かされ

最近ではもう

驚かされることもなくなって来た始末

 

しかし誰もが

ビバリーヒルズの豪邸に住んでいる訳でもなく

広い敷地に広い家

広い部屋に防音に音響対策も施し

理解ある家族に

ゆとりの時間

そんな方々が

スピーカー同様に

ゴロゴロしてるわけもなく

 

ご近所迷惑を鑑みて

小さな音で夜は控えて

家族に理解などされるわけもなく

後ろ指さされながら

多少の防音はしつつも

音響対策を施すには

スピーカーの図体は

大きさも重さも

一人では立ち打ち出来ず

日常生活との共存は

それだけのオーディオに手を出すほどなら

もちろんスピーカーやレコード以外の物への

収集欲も大いに発揮され

にもかかわらず

決まり巾着なオーディオアクセサリー達は

たしなみの如くそれらしく配置されるも

置き場所を余儀なくされるほどの

狭さに対する物の多さと不便さには敵わず

こだわりのオーディオルームは

おざなりの居住空間から逸脱はならず

共存共栄ゆえの折衷案と妥協の連鎖で

音響対策的小物は配置されるも

肝心要のスピーカーは壁際に寝返り打つかの如く

部屋の隅に押し込まれ

その配置はがんじがらめで

所有欲が織りなす

さらに追加されていくスピーカーは

もはや城の石垣の様相を呈し

互いの存在による影響など

推し量れるはずもなきほど渾然一体と化し

仕上げのフィギュアや何処ぞのお土産インテリアで

今さらオシャレな体裁を繕うも

もはやカオス

 

 

音を鳴らす以前に

答えは明白で

名機の鳴らす音とは程遠い

「 のような音 」は

あぜ道を通って近所のコンビニに

行くだけのための給油に行くには道のりは遠く

家族で乗るには座席が足りず

一度もその本領を発揮する事のない

眺めるための名車と同じで

 

わかっている方々は

知っている事以外は知る由もなく

本来の能力を発揮することのない

歴史的名機達は

個人の所有欲と

知っているだけのこだわりのもと

 

誰がために箱は鳴るのか


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