空想短編 冒険小説
「ロックンロールレコード」
頭の悪そうな名前の看板とは裏腹に
入りにくい外観
勇気と好奇心で扉を開けると
さらに重い扉が
怖いもの見たさで中に一歩踏み出せば
薄暗い店内
暗さに目がなれて
少しずつ様子がわかると
一方向に向けられた
異様な椅子の並び
周りを見渡せば
見慣れない古ぼけた機械や
大きな箱が
整然と並べられている
回り出した黒い物体に
何かをそっと置いた瞬間
大きな木箱から
突然
轟音が鳴り響く
猥雑な音
叫び声が響き渡り
空気の塊が
振動となってぶつかってくる
衝撃波のようなその音が鳴りやむと
回転していた機械から
黒い円盤状のものを
古ぼけた写真にしまいながら
中年男性が
馴れ馴れしく喋り続ける
よほどおしゃべりなのか
聞いてもいない
関係あるようなないような話しを
延々と続けながら
また次の円盤を回すと
怒号のような叫びとともに
けたたましく歪んだ音色が
怪しいリズムを刻むと
暴力的なまでの
空気の振動が
今まで聴いたことのない
生々しい音で
殴りかかってくるように
ぶつかってくる
聴いたことないと思っていた音は
大好きな曲だった
何が違うのかわからないが
とても生々しく
激しく
圧倒的で
違う顔をしている
非日常的な空間が
今がいつかさえ
わからなくする
そんなことも
あれもこれも
どうでもいい
ただ今は
頭を空っぽにして
この音の
空気の振動に
包まれていよう
さっきから
よくしゃべる中年親父が
音楽もかけずに
どうでもいいことを
しゃべりつづけている
どうやら無害ではありそうだ
ここはそういう場所なのか . .
ロックンロール レコードとは
小さな子供は入れないのは
妥当かもしれない
いつやっているのかも
よくわからない
外に出た瞬間
現実世界に引き戻される
他では聴けない音が
まだ頭の中で鳴っている
あれは夢だったのか
現実だったんだろうか
でもあのいかがわしい音は
常習性があるのかもしれない
喉の乾きのように
また聴きたくなっている
けたたましく鳴り響く
あの猥雑な音楽を
この物語はフィクションですか?
オリジナル盤のレコードを聴くお店!
ロックンロール レコード
~ お茶の間に間に ~
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