ロックンロールのレコードを聴くお店
なんてやっていると
ロックンロールを聴かない
オーディオ好きな人達が
お店を訪れる事もしばしば
オーディオにこだわっているかたは
得てして
ジャズやクラシックを
好まれる方々
お話しをしていると
どうやら皆さん
音の間の静寂や
楽器の音色を
クリアーな音で聴きたいという傾向を
強く感じますが
ロックンロールは
やかましいもので
そもそもギターにしたって
歪ませたりワレたりしているうえ
ガナっていたりするわけで
クリアーに聴きたいとか
高音質を求めているわけでもなく
しかしながら
レコードの音が懐かしいねぇ
と
チリチリとか
ジジジッという
盤面の傷みによるノイズも
また乙なもの
なんてことはさらさら思いません
ノイズは出来るだけ
無いに限るので
良い盤で聴きたいのですが
それよりも何よりも
迫力
生々しさ
なんかが優先するので
クリアーだけどおとなしい音の盤なら
ノイズがあってもけたたましい音の盤のほうが
ありなわけで
実際の楽器の音色も
けたたましく
やかましく
管楽器も弦楽器も
アパートなんかじゃ
近所迷惑なくらい鳴り響くその音は
生音でも野太く
激しく
オーディオ好きの方達が
よく言われるのが
小さな音でもキレイに聴こえるのが
良いスピーカーだとか
生音より小さな音で
キレイに聴こえても
迫力も生々しさもあるわけもなく
クリアーすぎる静寂には
空気感も感じられず
最近
映画館で映画を観た時
ドルビーのクリアーすぎる音や
静かな場面でのノイズのなさ
デジタルの整い過ぎた音色が
気にしてないのに
その不自然さが気になって
映画に引き込まれない始末
レコードに吹き込まれた音は
生歌や生楽器の音
とはいえ
マイクで電気増幅されている音なので
オーディオにこだわっている方々が
理想とされている音ではなく
清みきったような音色は
防音され過ぎた空間で
マイクを通さず
生音で聴いた音なわけで
マイクを通して
電気で増幅されて録音された音を
理想に近付ける作業は
もはや
敏腕プロデューサーよろしくな
架空の音
なもんで
案の定
ロックンロールのレコードの迫力が
気に入るわけもなく
大概において
真逆な音だねぇ
と
ただ
普段聴いていない音なので
面白い
という方が多いのも実際
ですが
ブルースの音には
戸惑いが隠せず
猥雑で
いかがわしく
暴力的な
生々しい音を
大音量で
浴びるように聴くと
理解を越えたその音に
圧倒されて
やや否定的だった意見も
ついぞどこかに置き忘れて
狐につままれたような表情で
帰っていかれる方も
しばしば
/ MANISH BOY
/ JUST MAKE LOVE TOME
/ TROUBLE NO MORE
他 . .
US オリジナル シングル mono
オリジナル盤のレコードの持つ
音の力は
言葉による説明が
チンプに感じられるほど
圧倒的で
この時代の
この音は
僕らはライヴで体感できるわけでもなく
しかし
レコードの音は
その時代の
その場所でしか
感じ得ない
その空気の振動を
否応なく
ぶつけて
その音の
生々しさを
身体で感じることができる
オーディオのことは
素人過ぎて
良くわかりませんが
今は
この
いかがわしい音が
気に入っています
オリジナル盤のレコードを聴くお店！
ロックンロール レコード
~ お茶の間に間に ~
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